第2回コンポタリレー小説『シュークリーム革命』 1/5
(2009年8月24日 23:32)
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こんばんは。主宰の石川です。
今夜はコンポタリレー小説第2弾。
『シュークリーム革命』の第一夜をお送りします。
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「はふうー。どうしたものかのう」
あるところに、小さな王国がありました。
年老いた一人の王様が治めるその国は、気候や作物に恵まれ、戦争も無く穏やかでした。
GDPで言うなら、世界第8位でした。だいたいイタリアとスペインの間くらいです。
でも、本当の豊かさをGDPではかることはできません。
「このままじゃ我が国も終わりじゃなぁ」
王様は悩んでいました。パンが無ければお菓子を食べればいい。
富がすべてを解決した、そんな時代は遠い昔なのです。
王様には、3人の王子がおりました。
国の決まりで、20歳を超えた王子は国を出て冒険の旅に出ることになっていました。
そして戻ってきたとき、よりいい感じの結果を残したものが王位を継承する、という決まりです。
よりいい感じかどうか。それは国民投票で決められます。
その意味においてこの国は、立憲君主制と言えなくもありません。
しかし。王子たちはなかなか旅に出ようとはしませんでした。
いつのまにか、3人とも20歳を過ぎ、ちょっとしたパラサイトシングルでした。
「あー。腰いたいなぁ」
いつまでたっても跡取りが決まらないことが、
王様の質的ストレッサーになっていることは明らかでした。
腰痛はひどくなるばかり。いくつかの成人病も併発済み。
でも、わかっていてもどうすることもできないのです。
息子たちの人生は、息子達のものなのだ。
顔をしかめて腰をさすりながらも、王様は理解ある父親を気取るのでした。
「王様、失礼致します。国際郵便です」
「なんじゃい。それどころじゃ・・何?世界の未来会議!?
え、えらいことだ!谷町!谷町をここに呼べ!」
王家に代々古くから仕える、王様の最も信頼する家臣の一族。彼ら一族は、谷町と呼ばれていました。
「ど、どうしました?」
第68代目谷町は、走って駆けつけたせいか、体質のせいか。
汗をふきふき現れました。そして頭を抱える王様から、飴色の便箋をうけとりました。
「世界の未来会議?おかしいですね、国際会議は例年雪解けの頃と決まっているのに。
何なに。『そろそろ、世界を一つの国にしようかと思うんですよね』」
「大変じゃ。世界がアメリカになってしまうぞい!」
「まぁ、いいんじゃないですか。グローバル社会。一個の国になった方が色々便利でしょう」
「何を悠長なことを言っておるんじゃ!息子たちを、3人の息子達をここに呼べ!」
つづく
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次はペスだよね。よろしくどうぞー。
TITLE: 無題
ふんわりさんの作品(?)には何かとアメリカが出てくる気がします。
リレー小説でこれだけやれるのだから来年の公演の演目が楽しみです。
TITLE: 無題
すごい懐かしいワードが織り込まれてますね。
どんなお話になるのでしょう。