第4回コンポタリレー小説『ポップコーン・ボーイズ』第4話
第4回コンポタリレー小説『ポップコーン・ボーイズ』第3話
第4回コンポタリレー小説『ポップコーン・ボーイズ』第2話
第4回コンポタリレー小説『ポップコーン・ボーイズ』第1話
第3回コンポタリレー小説『ひらめき君』5/5
連続リレー小説『ひらめき君』 3/5
ひらめき君 2/5
ひらめく君 1/5
「うーん、うーん。」
とある少年は悩んでいました。来週の試験をどうしようと。
彼はここのところ赤点続き。このままでは留年も有り得ます。
留年したらWiiを親からへし折られてしまいます。
それはもう、本体ごとです。
Wiiを失ってしまったら彼は生き甲斐の六割強を失ってしまいます。
それだけは避けたいところです。虚ろな目で呟きます。
「どうすれば人を閃かせることができるんだろう・ ・・」
実は彼は天使。閃きの影に彼らありと言われる、ひらめき天使君なのです。
ひらめき天使君たるには当然、人を閃かせることができなければなりません。
しかし、彼らの姿は人間には見えませんし、声も聞かせることはできません。
ではどうやって閃かせるのか。それは、自然界の物を使って閃かせるのです。
「人に醤油を思い付かせるなんて無理だよ。どうしろってんだよ!」
彼はか弱く呟きました。
「どうしたんだい、少年?」
声をかけられ、少年は顔を上げました。
「は!あなたは!?」
少年は驚きました。そこに現れたのはひらめき界のカリスマ。かのニュートンに重力を存在を気付かせたヒラメキッシュ3世だったのです・・・!
第2回コンポタリレー小説『シュークリーム革命』 5/5
コンビニです。
『シュークリーム革命』第5話をお送りします!
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「キサマ、何しやがる!」
マッカーニはこう言いながら殴りかかりたい気持ちでいっぱいになりました。
しかしここは世界会議の場。記者団に囲まれたこの場所でそんな騒ぎを起こせば、国がさらに大変なことになってしまいます。
マッカーニは怒りをぐっと抑え、無言でお土産を渡し、席に着きました。
一方、ジャンとリンスは城の前に到着しました。
軍の兵士たちは2人を王座の間に連れて行きました。
「父さん!」
王座の間には、王様、バリトン元帥、数人の軍人がいました。
軍人は手に銃を持っています。
不安そうな面持ちで椅子に腰かけている王様は、いつもより小さく見えました。
「大丈夫かい!?トイレとか、ちゃんと行けているかい?お腹すいてない?」
ジャンは父の体を案じました。リンスは今にも泣き出してしまいそうです。
バリトン元帥が静かに口を開きました。
「王子、あなた方が悪いのです。あなた方がいつまでも冒険の旅に出ず、ぐずぐずしておられるから。
これからはわたくしたち軍部が政治の実権を握り、実力主義で弱肉強食な国家をつくります。」
「国家とは、もっと平和で穏やかなものであるべきです!あなた達には渡さない!」
ジャンが対抗しました。しかし、バリトン元帥は冷たく言い放ちました。
「あなた方にはこの国は守れない!あなた方に何ができるというんです?
特にリンス様。ガチの引きこもりなんでしょう。あなた方には、何の力もない。」
リンスはうつむきました。目から大粒の雫がぼろぼろとこぼれています。
「そんなことはない!リンス、こいつらにアレをつくるんだ!」
ジャンはいつでも冷静で、的確でした。
「でも...」
「大丈夫。お前ならできる。」
ジャンとリンスは、軍の監視のもと、キッチンに向かいました。
そして、あの卒業試験以来つくることを封印していたシュークリームを、心をこめてつくりました。
「リンス、これも入れてくれ。」
ジャンが差し出したのは、皿いっぱいのフルーツです。
「兄さん、これ...。」
「大丈夫。自信を持つんだ、リンス。」
あの卒業試験以来、リンスはシュークリームをつくるのが怖くなっていました。
家族にスイーツを振る舞うことはあっても、シュークリームだけはつくろうとしませんでした。
まして、フルーツの入ったシュークリームはなおさらです。
しかし、この極限の状態が、リンスの壁をぶち破りました。
「できた。」
卒業試験と同じ、リンスの『フルーツケーキ』が完成しました。
ジャンとリンスは、それをバリトン元帥のもとに持って行きました。
「シュークリーム...。」
バリトン元帥の表情は、先ほどよりも穏やかになっていました。
「うまい。」
軍人たちも、バリトン元帥につづき、リンスの力作を次から次へ口に運びました。
「おいしい!」
「こんなシュークリームはじめてだ!」
王座の間に和やかな空気がながれました。
「ギュギュギュイーン」
突然、ギターの音が鳴り響きました。この轟音は、マッカーニのギターです!
「お見事ね、あなた達。」
そこにはオドゥーマ、マッカーニ、谷町の姿がありました。
「谷町に頼まれてね、ひと肌脱いじゃったわ。」
オドゥーマがいつもの口調でお茶目に言いました。
世界会議も、クーデターも、全て王子たちに本気を出させるための作り話だったのです。
「首脳や記者団が全部アメリカ人の役者だって聞いた時は驚いたぜ!」
マッカーニは各国首脳の顔を知らなかったのです。世界会議の出席者が王様だったら一発でばれていたところでしたが、オドゥーマは王様が来ないことを見越していました。
「この子はすごいわね。こんなにロックないでたちなのに、私の挑発に負けなかった。
一国の代表として、立派に振る舞っていたわ。」
オドゥーマが優しく言いました。
「常に冷静なジャン様、頼もしい限りです。」
バリトン元帥は、すっかりいつものバリトン元帥に戻っていました。
「そしてリンス様。よくぞシュークリームをつくってくださいましたっ。」
谷町が2人に続きました。手には白いハンカチが握りしめられています。
何も知らなかった王様は、緊張から解放された安堵感と、家臣や息子たちの素晴らしさで胸がいっぱいでした。
その夜、みんなはオドゥーマの持ってきたUNOで盛り上がりました。
王様は、さすがにオールはきついので、オドゥーマの相手を息子たちに任せ、1時くらいに引き上げました。
そして、谷町の強いこと!オドゥーマが谷町の頼みを聞き入れたのはこのためかな、とジャンはひそかに分析しました。
「国を守るためには、ちゃんとした王子にならないと。」
UNOをやりながら、3人の王子たちはこう考えていました。
翌朝。
「父さん、僕たち、冒険の旅にいってきます!」
3人は声をそろえて言いました。
「その必要はなかろう。」
王様は微笑みました。
「お前たちは3人だけの力で困難を乗り越えてくれた。誰が王位を継承しても大丈夫じゃ。
谷町、国民投票の準備じゃ!」
その日のうちに国民投票が行われました。
「なんと!」
「おやおや。」
結果は引き分け。王様は人口が3で割れる数だったことに驚きました。
「3人で力をあわせて、この国を守っていってくれ。」
「はい!」
そして、王位継承のパーティーが盛大に執り行われました。
この様子は『公式!王室☆Blog』にもちろん掲載されました。
ジャンは得意のスパーリングを披露し、マッカーニは城をライブハウスに変身させました。
そして、テーブルにはリンスの自信作、フルーツの詰まったシュークリームが並びました。
そのシュークリームのおいしいこと!
完
第2回コンポタリレー小説『シュークリーム革命』 4/5
池田です。
『シュークリーム革命』第4話をどうぞ。
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飛行機の中ではまったく退屈しませんでした。ジャンの豊富な知識は一瞬にしてあらゆるジャンルの物語を紡ぎ出し、その幅広さはナイアガラもかくや、社会派ドラマから時間ループの日常モノまでお手のものです。加えてマッカーニのエレキギターは物語をさらに雄弁にするべく、ときには繊細に爪弾かれときには激しく掻きならされ、ロック・プリンスの才能をいかんなく発揮するのでした。そして、リンスの手作りスイーツのおいしいこと。食べ物はおいしいというだけで時間を飛び越えた幸福を与えてくれるものです。
しかしそんな兄弟三人の和気あいあいとした時間は、あわただしい緊急報告に打ち破られました。
「王子様、王様が!王国が!」
聞けば、若い王子三人が国を開けたこの隙を狙って、軍部がクーデターを起こしたというではないですか。軍部といえば、トップのバリトン元帥はいつも国の将来を憂いていましたが、軽々しく口にはせず、ときに詩にその思いをしたためて表現する落ち着きのある大人でした。そんなバリトン元帥がいま軍を引き連れて城を占拠しているなどとは、王子たちにはにわかには信じられませんでした。その時、マッカーニのギターがビンッと鳴なりました。押さえ方が難しいFコードでした。ブリッジミュートもしてあったので短く、力強く鳴りました。
「こんなとこでうだうだ言っててもしょうがねえ!俺は帰るぜ!おやじが心配だあ!」
困難に直面したとき真っ先にそれを打ち破ろうとするのはいつも二男のマッカーニでした。子供たちだけで映画を見に行くのを王様に許可させたのもマッカーニでしたし、隣町に初めて自転車で遊びに行ったのもマッカーニでした。そして、そんな弟の猪突猛進を理論武装して助けるのは長男のジャンの役目でした。
「いや、マッカーニはこのままアメリカだ。世界会議で、お前のロックンロールは国境を越えて響くはずだ。そして王国には僕とリンスが戻る!」
王子たちを乗せた飛行機はロサンゼルスでマッカーニを下ろすと王国へ引き返して行きました。マッカーニはお土産とギターを抱えて今夜の会食が開かれるワシントンホテルへ向かいます。兄弟たちは無事にクーデターを収めてくれるだろうか、父王は無事だろうか、王国は大丈夫だろうか、不安がマッカーニをせかし、時間がたつのがものすごく遅く感じましたが、やがて会食の時間がやって来ました。
列国の首脳たちが立ち並び、次々とオドゥーマと握手を交わしていきます。記者団のフラッシュがぱしゃぱしゃと眩しいなか、ようやくマッカーニの番です。マッカーニが手を差し出すと、オドゥーマは顔を近づけて言いました。
「どうだったかしら、クーデターのプレゼントは?」
なんと、クーデターは、オドゥーマが裏で手を引いていたのでした!
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次は最終回、コンビニちゃんお願いします。